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事業成功のカギは『物件選び』!~失敗しないネイルサロン開業のコツ~

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 ご近所に、頻繁にテナントが入れ変わる物件はありませんか?
 ぱっと見とても雰囲気が良さそうだったのに、すぐに閉店してしまった店舗を見たことはありませんか?
 開業を決めてから出会う最初の壁が『物件選び』です。ここで失敗すれば、どれほど素晴らしい物件とスタッフを揃えていても短命出店となってしまう可能性があります。しかしご安心ください。きちんと準備をして挑めば、必ず乗り越えられる壁です。
 では一体、どんな点に気を付けて物件を選べばよいのでしょうか?

1.物件選びで失敗しないための心構え

立地・価格・質のバランスを見極める

 前回のコラムにも書きましたが、ネイルサロン経営において大切なのは「コンセプト」の設定です。ネイリスト自身が出店する場合や、すでに採用が決まっている場合には、ネイリストの得意分野に沿ったコンセプトで物件探しをするのが良いかもしれません。しかし男性オーナーがほとんどを占めるサンミーゴでは、多くの方が「立地選定」「コンセプト設計」「ネイリスト採用」をほぼ同時に進めています。
 物件選びは「決め」の連続。一見キレイで印象の良い物件でも、『実は治安が悪かった』『利便性に欠けていた』という理由で固定客がつきにくいケースは少なくありません。また、立地も質も最高の物件で多くのお客様を獲得できたとしても、高額家賃が経営を圧迫し、継続が難しくなる場合もあります。物件とコンセプトのアンマッチが店舗の方向性を大きく惑わせ、ネイリストとの意思疎通を困難にし、店舗経営が破綻してしまう......そんな悲しい事態を避けるために、まずは事前準備から丁寧に始めていきましょう。

物件探しへの道筋をつくる、事前準備

「さっきまで大切だと思っていたものが、今は色褪せて見える......」なんてことは珍しくありません。頭の中にある情報や思考は常に変化し、流動していくものです。だからと言って、開業準備において思考が定まらないのはいただけません。曖昧で不安定な選択とならないよう、物件探しの前に以下の3点を行っておきましょう。

① 理想の条件を書きだし、優先順位を決めておく
② 開業資金計画の作成
③ 商圏分析

 理想の条件というのは、物件からサロン開業後の姿まで思いつくことすべてが対象です。「〇〇エリアで開業したい」「こんな女性をターゲットにしたい」「こんな雰囲気のサロンにしたい」「路面店で始めたい」「家賃は〇万円まで」「〇席つくりたい」など......できる限りたくさん書き出して、優先順位を決めておきます。
 同時に、開業資金計画を作成します。自己資金と融資額をふまえ、物件・内外装・採用・備品購入それぞれにいくら振り分けるかを考えます。開業準備を進めていくうえで思いがけない出費というのはつきものです。ある程度柔軟に対応できるような余裕を持たせておくことが大切です。
 最後は、商圏分析です。ご自身が開業しようとしている立地を中心に【範囲内の競合ネイルサロンの店舗数】【競合店舗のターゲット設定・状況】【開業希望エリアの世帯数と人口】【開業希望エリアのターゲット人口】【地域発展性】などを調査します。基礎情報を整理することで、そのエリアに合った「コンセプト」「価格づくり」「メニュー設定」といった方向性が見えてきます。

2.具体事例:失敗しないためのポイント

エリア分析で見えるもの

 事前準備で行った商圏分析をもとに、さらに候補を絞り込んでいきます。
 絞り込みで大切なのは【オーナーが週に一度は訪問できる立地であること】です。ネイルサロンはリモート経営をしやすいビジネスではありますが、とはいえ店舗運営の安定しない開業直後は定期的に店舗を訪れ、スタッフの声をきちんと拾い上げていくことが大切です。人材育成が進みある程度経営が落ち着いたあと......たとえば多店舗展開後などはまた話が別ですが、まずはオーナーが定期的に通える立地で開業しましょう。
 次に、【予算と希望売上が成立するか】を知るためのエリア分析を行います。サンミーゴの場合、一席あたりの希望売上をどれくらいの期間で達成できるのかを目安に、オーナー様のご希望を含め複数エリアを分析しています。賑やかに見える場所であっても想定を下回る入客数予測が出たり、駅の乗降数が多い割にマーケットが小さかったり......ということは少なくありません。その場合は、近隣エリアに拡大して分析を続けていきます。
 この分析力こそが、FC加盟で受けられる大きなメリットの一つです。もっと詳しい内容をお知りになりたい方は、弊社主催の「開業支援に関する無料診断付き説明会」にぜひご参加ください。

物件選びに必要な視点とは

 エリアを決めた後は、いよいよ物件探しです。必ずしも駅から近ければいいというわけではありません。駅近は賃料が高いことが多く、さらに「北口は栄えているけど南口は閑散としている」など商売に向いていない場合もあります。また、周辺にアーケードや商店街がある場合は駅からの近さだけにこだわる必要がありません。最初に決めたご自身の「優先度」をふまえながら、エリア内の物件をピックアップしていきましょう。
 物件を絞り込む段階で、特に男性オーナーに気を付けていただきたいことがあります。「ネイルサロンのメインターゲットは女性である」ということです。物件の細かい条件を見る前に、そもそも建物自体が女性にとって通いやすいのかどうかをしっかりと見極めてください。まず大切なのは、【その建物にはどんなテナントが入っているのか】の確認です。ほかにもエレベーターの有無、共有スペースの清潔感や照明の明るさ、階段の場合は女性が上り下りすることをイメージします。共有トイレかどうかも確認しておきましょう。
 とはいえ「女性がどう感じるか」という感覚的な部分は、男性にはなかなかイメージしにくいものです。迷ったら身近な女性に相談してみるのもひとつの手です。

内覧でのチェックポイント&賃料判定

 前述のチェック項目を突破した物件は、いよいよ内覧へと進みます。ここで必要なのは【内装工事を見据えた見極め】です。工事に直結する項目は図面上では確認できません。壁紙・床・天井・照明・水回りのうちどこを直したいのかを考えながら、改装費用を試算します。すべてキレイであるに越したことはありませんが、限られた予算で行うことなので、引き算で検討する場合が多いのが現実です。
 同時に、賃料の妥当性についても見極めていきます。物件選定においては賃料単体で見ることはせず、管理費・共益費も含めた坪単価で判断します。立地や室内設備によって変動する【賃料】とは違い、ビル全体の設備(エレベーターやエントランス、共用のトイレや水周り、警備員の常駐の有無、ゴミ捨て場の有無や利用方法など)によって大きく変動するのが【管理費・共益費】です。賃料だけが安い物件に飛びつかないよう注意することはもちろんですが、目先の金額だけで決定するのではなく、設備面・ビルの管理状況などもふまえて総合的に判断していきましょう。

「広さ」に惑わされない物件選びのコツ

 1席あたり月商50万円が見込めるエリアに出店するとして、あなたの希望売り上げはいくらになるでしょうか?潤沢な自己資金があるのなら、広い物件にたくさん席を作ってもいいかもしれません。しかし実際には、予算は限られています。【自分の希望売上を達成するために何席必要なのか】と【礼金・保証金が自己資金で賄えるラインなのか】を目安に、物件の広さを考えます。たとえ平米数が大きくても、極端に細長いなど歪な形の部屋は避けておきましょう。「広くて安い=良い物件」とはならないのです。
 また、広さと同時にチェックしておきたいのが設備面です。15坪の物件だと住居用エアコン1台では足りません。そのため、追加でエアコンと室外機を置けるのかなども確認が必要です。トイレについても、部屋内にあるのかビル共用なのか、男女兼用なのか別なのか、衛生面がきちんと保たれているかどうかもしっかりと確認しておきましょう。

3.物件が決まったら......

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物件選びは冷静かつスピーディーに

 物件選定は、オープン希望日から逆算して決めます。余裕のなさから目先の物件に飛びついてしまう......なんてことのないよう、成立可能なスケジュールを組んでおかなければなりません。ただし、良い物件はすぐに埋まることもまた事実です。内覧した物件が翌日には成約済みとなっていることは珍しくありません。先にも言いましたが、物件選びは「決め」の連続です。ここまでご紹介したあらゆるチェックポイントを頭に刻み込んだ上で、冷静にスピーディーに「決定」しましょう。
 ひとつ注意していただきたいのは、「不動産会社の言うことを鵜呑みにしすぎない」ということです。これは決して非難などではありません。不動産のプロだからといって、ネイルサロン向け物件に詳しいとは限らないのです。事業者によっては、ネイルサロンに不向きな物件であっても契約優先で強く勧められてしまうことがあるかもしれません。これまでのチェック項目をしっかりと見極めたうえで、冷静に契約を進めましょう。
 言わずもがなですがサンミーゴで開業される場合には、不適切な物件を勢いで契約してしまうような事態には陥らせませんので、ご安心ください!

最後に......

 物件選びだけでも考えることはたくさん。しかも、一歩間違えばすべての努力と資金が水の泡......となると
「確認することが多すぎるな」
「候補を選び出すだけでもかなり時間がかかりそう」
「自分だけで選んで失敗したらどうしよう」
など、手間の大きさに不安を感じてしまうかもしれません。
 しかし、だからこそ、立地・物件選びがどれほど重要でネイルサロン経営に影響を及ぼすものであるかも、じゅうぶんにお分かりいただけたのではないでしょうか。
 サンミーゴの開業支援では、ネイルサロンとスクール経営で培った20年にわたる経営ノウハウを惜しみなくご提供しており、要となる物件選びから資金計画についても具体的なアドバイスを行っています。また開業準備だけでなく、開業後まで手厚いサポートをご提供しています。
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